チビおっさんの日記

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宿便って?

宿便とは、便秘によって腸内に長く滞留している便のことです。宿便は医学的な用語ではなく、一般的には腸の壁にこびりついたヘドロのようなものというイメージがありますが、実際にはそういうものは存在しません。宿便は腸の中で常に動いており、腸の壁に張り付くことはありません。ただし、大腸憩室という腸の一部がふくろ状に突出した状態の人は、そのふくろに便が溜まることがあります。この場合は宿便と呼ぶことができます。

 

宿便の見た目は、便の水分量や色、臭いなどで判断できます。便の水分量が少なくなると、便は硬くなり、木の実状やデコボコした形になります。これはブリストル排便スケールというもので分類できます。

便の色は、正常なら黄褐色ですが、宿便になると黒い色や黒茶色、黒緑色になります。これは胆汁という消化液の色が便に沈着するためです。宿便は腸内細菌叢が乱れると、インドール硫化水素などの悪臭の原因物質を作り出すので、臭いも強くなります。

 

宿便の出し方は、薬や食事、運動などがあります。

 

薬では緩下剤を使って便を柔らかくしたり、便回数を増やしたりすることができます。酸化マグネシウムやリナクロチドなどがおすすめです。

 

食事では、水分や食物繊維を多く摂ることが大切です。水分は便を柔らかくし、食物繊維は便の量を増やし、腸の動きを促します。水分や食物繊維が豊富な食材としては、野菜や果物、海藻やきのこ、豆類などがあります。

 

運動では、お腹を動かすことで腸の蠕動運動を活発にし、便を貯めないようにすることができます。ウォーキングやジョギング、スクワットや腹筋などがおすすめです。

 

また、大腸内視鏡検査を受けることで、即効で宿便を取り除くこともできます。

宿便はダイエットや肌荒れ、腸活などに関係すると言われることがありますが、実際にはそういう効果は期待できません。宿便は体重に影響を与えるほどの量ではなく、肌荒れや腸活にも直接的な関係はありません。

宿便は便秘の一つの症状であり、便秘自体が健康に悪影響を及ぼす可能性があります。便秘を予防するためには、宿便を出すだけでなく、日頃から水分や食物繊維の摂取、適度な運動、規則正しい生活などを心がけることが大切です。